読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

39. 『衛宮さんちの今日のごはん』8巻 平和で幸福なIF世界で食事を囲む

 毎日の暮らしに幸福を感じられる人はとても恵まれた人だろう。

 

 まわりの環境に良好な人間関係に支えられた人生は本人の人徳あってこそ成立する貴重な時間である。

 

 他人の幸せを見てその幸せを分けてもらうことで日々の活力にもできる。ありがたい存在だ。

 

 

衛宮さんちの今日のごはん コミック 1-8巻セット

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38. 『バンバンドリドリ』4巻完結 無二の漫画家が描く公式二次創作4コマ辞書

 以前、ネット出身の漫画家作品を取り上げたが今回もその一人。

 

 何でもありではないが誌面より自由な表現空間であるネット上で生まれた我流の才能たちは個が際立った存在である。

 

 だからこそ普通の漫画では得られない魅力にあふれているのだろう。

 

 

 

バンバンドリドリ コミック 全4巻セット

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37. 『魔王様ちょっとそれとって!!』1~8巻完結 テンポ良い掛け合いの魔王&魔法使い一行の協同生活

 コメディマンガにおいて私が注目しやすいのは”ツッコミ”の存在。

 

 鋭利なワードセンス光る言葉が笑いを大きくする。人間通しの掛け合いである漫才と比べて、漫画は読者の読む速度とテンポによって印象が変わる。

 

 それらを無視しても笑える漫画は素晴らしい

 

 

 

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36. 『ツチノコと潮風』上下巻 都会と離島、繋ぐはスーパーとツチノコ館

 隣の芝生は青く見える。人のものがおいしく見える。

 

 都会人は田舎暮らしに、田舎者は都会暮らしに憧れたりする。

 

 私は生まれも育ちも都会より。どこにでもあるような内陸部の普通の住宅地出身なので感じたことのない感情だが多くの人が一度は思うだろう。

 

 

 

ツチノコと潮風(上)

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35. 『スケアリー・キャンパス・カレッジ・ユニバーシティ』1巻 欲と怪異に襲われる大学生活へようこそ

 初見の作品がお気に入りになるとその後も作者を追いかけてしまうのはオタクあるあるだと思う。

 

 そうやって追いかける作品数も続々増えていくわけだが、前作から時が経つと私の場合積極的に調べるタイプではないのでふとした時に

「あれ、あの先生今何やってるんだろう?」となることがしばしば。

 

 

 そして偶然的に次回作と巡り合ったとき、グッと感情が湧いてきて歓喜する。

 

 気づけば買い物カゴへ入れてしまう。

 

 

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34. 『ゆうれい犬と街散歩』 東京を歩いて探すのはそこにあるもの

 先日前々から行きたいと思っていたお店に念願かなって行くことができた。

 

 中野ブロードウェイ内に入る「タコシェ」という主にミニコミや同人誌等一般流通していない書籍を扱う書店がある。小さなお店だが魅力的な書籍や雑貨・グッズが溢れている人気店だ。

 

 たまたま東京へ行く用事があり他にも行きたい場所が複数あった中で時間を割いて訪れたわけだが、予想以上に気になる本ばかりで想定の倍以上買ってしまった。

 

 その中の一冊について書こうと思う。

 

 

ゆうれい犬と街散歩 (路草コミックス)

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33. 『すのはら荘の管理人さん』8巻完結 全肯定母性お姉さん×少年の癒し系ラブコメ

 漫画やアニメやドラマシリーズなど話数を重ねれば重ねるほど終わりが惜しくなる。早く結末を知りたい気持ちが湧き上がるけれど終わってほしくない、まだ続きを読んでいたい気持ちも強い。

 

 作品の終わりを決めるのは読者だ。それは作品に魅力がなくなり人気がなくなれば続けられなくなるからである。しかし人気作の終わり方を決められるのは作者しかいない。

 

 私は未読だが、先日もダイヤのAが長年の連載を終了した。終わり方に読者が困惑したりとネット上で話題になったが、どうやら作者の体力的問題だったようだ。

 

 そんな場合も含めて、作品を作者の意図通り終えられるのは読者にとっても幸福以外の何物でもない。

 

 

すのはら荘の管理人さん (8)特装版 (4コマKINGSぱれっとコミックス)

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32. 『mono』3巻 作者の趣味盛り沢山の部活ものローカルマンガ

 私は興味の幅は広いと自負しているが実際は広く浅いため知識も経験量も大したことない。

 

 創作物、とりわけ物語は作者の趣味嗜好が反映されやすいと度々書いてきた。趣味一ネタをメインにした漫画は数多い。

 

 しかし一ネタだけで話を作るのは苦労するだろう。ならば2つ、3つ、4つとネタを増やせばいい。

 

 

 

mono 3巻 (まんがタイムKRコミックス)

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31. 『忍者と殺し屋のふたりぐらし』1巻 流され抜け忍とクールJK殺し屋の共同生活 

 気づけば30回を通り過ぎて一回目。

 

 ビッグネーム作品を読んでないわけではないが、どうせならブログ上で取り上げられにくい作品を書こうとしている。私自身はブログをほぼ読まないので下調べはゼロ。

 

 

 他所と被るのを回避しようとしていたら自己内でジャンル被りの激しいことこの上ない。ホラーばかり書いているのはたまたまであり、私に絶賛ホラーマンガブームが来ているから。

 

 

 今回も以前書いたものと共通項のある作品だ。

 

 

忍者と殺し屋のふたりぐらし(1) (電撃コミックスNEXT)

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30. 『ウツロボロス』 目を背けたくなるほど危険度高なショッキングホラー

 ネットから世に出ていく著名人やクリエーターは2000年初頭から年々増えていると思う。

 

 漫画界も電子書籍の波からwebコミック誌の台頭、SNSの浸透によって次々と新人が発掘されていった。一般人が自由に表現できる場としてネットは大きな受け皿として機能している。

 

 それはアンダーグラウンドな才能が表と接する時代になったともいえる。

 

 

ウツロボロス (リイドカフェコミックス)

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