読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

24. 『上野さんは不器用』1~10巻完結 恋する天才発明家は思春期乙女でした

 一月の書籍に割ける金額が限られる身にとって、既に手元にある本と似たテーマの本は後回しにしがち問題がある。

 

「だったらもっと稼げばいいだろ!」と正論が飛んでくるがそうもいかない世知辛さなので購入書籍の優先順位付けと取捨選択が必要になる。

 

 それでも自分の琴線に触れる作品を我慢できるほど大人ではないので無理してでも買ってしまったり……

 

 影響も受けやすく続きが気になると落ち着かなくもなるのもアニメをあまり見なくなった理由の一つである。

 

 

上野さんは不器用 1 (ヤングアニマルコミックス)

 

 今回の作品『上野さんは不器用』全10巻の完結済み漫画で今年最終巻が出たばかりである。

 

 タイトルそのまま上野さんが不器用な話である――と言ってしまうと終わってしまうのでもう少し詳しく。

 

 科学部部長の上野さん(表紙)は同じ部員の田中(男)、山下(女)と共に日々発明品で実験したり遊んだりしている。上野さんが開発する超技術の発明品の数々は校内の様々な部活女子たちの役に立ったり立たなかったり。

 彼女が努力して便利道具を開発する目的はただ一つ、「田中に手を出させるため」だった。しかし不器用な上野さんのやり方は毎回理想の展開には程遠く、朴念仁の田中は予想外の動きをして……

 

 

 前回書いた『カガクチョップ』とよく似た話にも聞こえる。意図的に連続で書くことにした。

 

natu-comic.hatenablog.com

 

 2作の違いは『カガク』は女子キャラのみ、本作は男キャラがいる点だろう。『上野さん』は発明品を活かしたラブコメものだが『カガク』に恋愛要素はない。似たテーマで異なる作品が描けるという実例である。

 

 魅力は何といっても浅ましい目論見が失敗した結果、毎度赤面する上野さん。発明のアイデアもかなりSFだがあったら便利で面白いしサブキャラ女子たちも大変可愛い。そして全体的に下ネタが多いそして上野さん含めヘンタイキャラが多い。

 

 

 本作を知ったのはアニメだった。

 

 上野さん役の芹澤優さんの声と自信と照れに満ちた演技がぴったりで非常によかった。のちにマンガを読んだときも違和感なくCVが脳内再生されたほどだ。

 

 

 アニメ視聴して気になると原作も気になる。すると冒頭で述べたが、欲しくなってしまう。『上野さんは』は通しストーリーはあるものの一話完結なのでまだマシだが、以前書いた『カノジョも彼女』のようにストーリーものだとアニメ後が気になって仕方なくなる。巧妙なる出版社・製作委員会の思うツボになってしまうというわけだ。

 

 

 

 そして今回これを書くにあたって作者のtugeneko先生について調べたら、過去作があると初めて知った。

 これはそのうち買わなければならない。

 

 

 こうして芋づる式に本棚が埋まっていくのである。