読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

27.『ぱらのま』1~5巻 のんびりマイペース女性の電車旅

 現実とリンクした作品は実在の地名や事物が登場すれば馴染みがあるためその世界観に入りやすく、人気が出れば”聖地”となり多くのファンが訪れる観光地にもなる。

 

 手元の漫画に実在の土地がそのまま作品舞台となっているものは少ないが、最近読んだものを取り上げようと思う。

 

ぱらのま 1 (楽園コミックス)

 

 kashmir先生の『ぱらのま』は現在5巻まで発売中で年一発売だ。

 

 主人公の女性(年齢不詳成人済み)がその日の気分と思いつきで都内を中心に電車を乗り継ぎ各地を旅する旅行マンガである。

 

 実在の路線、電車が数多く登場するが、私は電車マニアではない&都内在住ではないためよくわからないのが正直な話。

 

 しかし電車と旅の魅力は良く伝わってくる

 己の知識と路線図、そして食べたい物を頼りにあとは無計画なまま出発するプチ旅行から計画済みの泊りがけまで、自由に振舞える一人旅はトラブルさえ楽しめるなら気楽でストレスなく楽しめる。

 

 作中には主人公以外に同居する電車マニアの、道に迷っていたとこを助けたのがきっかけで知り合った旅不慣れな女性、アニメの風景画の練習をしていた女子高生が時折登場する。兄はアドバイザーとして、女性と女子高生は旅&お出かけ仲間として主人公の良い理解者となる。

 

 

 主人公が果たして社会人なのか大学生なのか、一切描写説明がない。

 起床はいつも遅い、平日にふらっと出かける、お金があまりないなどを考えるとフリーターか学生なのだろう。自由な時間の使い方ができるのは若いうちの特権なので趣味や好きなことに注ぎ込めるのは幸せである。

早く私も小説を完成させて生活したい……

 

 

 

 画力は決して高くないが話の構成において題材への知識と何より愛情の深さが窺い知れる。なお主人公のキャラデザと性格は大変私好み。

 

 

 

 ちなみのkashmir先生は本作と同時連載で『てるみな』というファンタジー架空路線漫画も描いている。

 

 実はこちらを先に読んでとても面白かったため、本作も購入してしまったのだ。

 

 

 大判コミックは値がそれなりなので短期間の大量購入は冷静に考えた方がいい