読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

31. 『忍者と殺し屋のふたりぐらし』1巻 流され抜け忍とクールJK殺し屋の共同生活 

 気づけば30回を通り過ぎて一回目。

 

 ビッグネーム作品を読んでないわけではないが、どうせならブログ上で取り上げられにくい作品を書こうとしている。私自身はブログをほぼ読まないので下調べはゼロ。

 

 

 他所と被るのを回避しようとしていたら自己内でジャンル被りの激しいことこの上ない。ホラーばかり書いているのはたまたまであり、私に絶賛ホラーマンガブームが来ているから。

 

 

 今回も以前書いたものと共通項のある作品だ。

 

 

忍者と殺し屋のふたりぐらし(1) (電撃コミックスNEXT)

 

 ハンバーガ先生と言えばTwitter上で話題となり単行本化された、作者本人を投影した”ハンバーガーちゃん”を日常を描いたマンガハンバーガーちゃん絵日記』で有名だろう。なにぶん下調べゼロで自主勉ゼロなので詳細間違えていたらすみません。

 

 

 その作者が連載している作品が本作『忍者と殺し屋のふたりぐらし』

 

 タイトルが答えなので追加説明するほどでもないが、一応書こう。

 舞台は現代日本、山奥の忍者の里から抜け出してきたくのいち。実は彼女は里を抜けると知らずに生返事してついてきたばっかりに里に戻ることすらできない状況に陥ってしまった完全自業自得な存在。しかも里から追手が来て殺されそうになる。がしかしたまたま通りかかった女子高生殺し屋に助けてもらい、さらに自身の得意忍術「あらゆる物を葉っぱに変える」力を見込まれてその殺し屋と共同生活&共同殺し屋ライフがスタートするブラックコメディである。

 

 説明下手で結局長くなってしまった。

 

 絵柄とタイトルから想像する内容に惹かれてこの度購入。さっそく読んだが想像通りの面白さだった。軽快なセリフ回しと適度で適切なボケ、そしてさらっと人が死んでいくのに重たさがない安心して最後まで読めるマンガだ。

 抜け忍を狙う里の刺客たちがキャラが立っていて個人的に好きだ。全員くのいちで個性が強い。だがしかし、全員わずか数コマで殺されてしまうため出番が少なすぎるのが悲しい……

 

 

 とまあ、作品はとても良く満足であり年内には2巻が出るらしいので楽しみに待っている所なのだが、この手の題材または設定は他でも読んだことがある。

 

 思いついたのはキルミーベイベーだ。しっかりと記事にしてないが同作者の漫画を紹介した際に少し触れた。『キルミー』は女子高生殺し屋とクラスメイトのおバカ女子が繰り広げる殺人的コメディなのだが、皮と骨はそっくりだ。

 『モンスター娘の殺し屋さんも同じくJK殺し屋が主人公の漫画である。内容は大きく違うが、つまりフィクション作品を分析すれば設定等は案外既成的だったりするということだ。

 

 

 誤解無いように言うと、べつに「パクッてるじゃん!」とか言いたい訳では微塵もないすぐにそういう批判の皮を被った非難をする人はイヤ

 

 言いたいのは、作者が違えば内容も読後の感想も全く変わってくるということだ。

 作品の評価は何も話だけではない。線一本、コマ一枠、モブ一人、セリフ一文字ですら、その有無が積み重なって読者に与える影響となる。

 

 

 外側はそっくりなテーマ、キャラ、設定、話でも中をよく見れば全然違うなんてことは世の中頻繁にあるものだ。人間だって内と外で別人レベルの人がわんさかいる。

 

 

 たまに盗作問題が話題になったりするが、物的証拠と100%の一致がある場合を除いて外野が当事者たちに何か言うのは場違いだと思う。創作物においてどんなクリエーターも初めは模写や模造など憧れの真似から入る。尊敬する先輩の作風を一生懸命真似る過程で、やがて自身の大切にしたいものやこだわり、技法を身につけていくのだ。芸術を全く知らない人がいきなり作った作品が、たとえ偶々『モナ・リザ』と同一だとしてもそれに真の価値はないのである。

 

 

 

 もはや何が言いたかったのか自分でもわからなくなってきたが、本作を読んで考え付いたことに間違いはない。

 

 

 但しあくまでも私個人の戯言だと思ってくれれば幸いである。