読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

57. 『オカルト研は存在しない!!』1, 2巻 やりたい放題なオカルト×百合コメディ

 皆さんはオカルト事象を信じているだろうか?

 

 いつか流行った学校の怪談や七不思議。ネット中心に支持される都市伝説や陰謀論、UFOや心霊の写真動画は今でも人気がある。

 

 真偽はさておき、あくまでもエンタメの一コンテンツとして楽しむ分には何も問題はない。私も昔から大好きだ。

 

 ただしのめり込み過ぎるのはお勧めしない。

 

 

オカルト研は存在しない!! 1 (ヤングアニマルコミックス)

 

 河原井優貴先生の『オカルト研は存在しない!!』を表紙買いした。

 

 オカルト研究部がタイトルにあるので美少女×学園部活モノなんだろうなと想像していたが、そんなものではなかった。

 

 主人公(表紙ピンク髪)はクラスで友達のいないひとりぼっち。その日も一人で弁当を食べようとするのだがどこも人がいて落ち着けない。たどり着いたのが旧校舎のトイレ。しかしそこにはかの有名な”花子さん”が出る噂があった。そんな迷信は信じない彼女だったが個室で弁当を食べ始めるとドアの上から視線が……

 現れた自称・花子さん(表紙青髪)は実はただの?生きた女子高生で、たった一人で忘れ去られていく怪異を広めようと非公式に活動する未認可オカ研部長なのだった。勧誘に乗り気じゃなかった主人公だったが、初めて他人に必要とされたことが嬉し過ぎて即行で部長に対するヤンデレストーカーと化すのだった。

 

 

 公式の説明はオカルト×百合×コメディ。確かにその通りだが、かなりコメディ要素が強い。内訳は下ネタとメタネタが多い。メタ発言はマンガやアニメで時たま使われるが本作は作中人物が漫画作品であることを理解したネタをよく用いる。

 

 勢いとスピード感で次々ネタを放り込んでいく感じは嫌いじゃない。

 登場人物も増え、動く人体模型・人面犬・テケテケなど怪異本人も登場していき話数を重ねるごとにカオス的な様相を呈していく。

 

 オカルトネタのみに注目すると特に斬新さはないが、扱い方やキャラの性格がいい味を出して新しい物語に仕上がっていると思う。

 絵柄も作風にあった可愛らしく表情のバラエティも多くて素晴らしい。コメディ向きの漫画表現がしっかりできている

 

 まだ2巻しか出てない分、今後が非常に楽しみな作品となった。