読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

39. 『衛宮さんちの今日のごはん』8巻 平和で幸福なIF世界で食事を囲む

 毎日の暮らしに幸福を感じられる人はとても恵まれた人だろう。

 

 まわりの環境に良好な人間関係に支えられた人生は本人の人徳あってこそ成立する貴重な時間である。

 

 他人の幸せを見てその幸せを分けてもらうことで日々の活力にもできる。ありがたい存在だ。

 

 

衛宮さんちの今日のごはん コミック 1-8巻セット

 

 TAa先生・只野まこと氏監修の『衛宮さんちの今日のごはん』は昨日の漫画に続いて公式二次創作だ。

 

 知っている人ならタイトルと表紙で一目瞭然だが原作はFate/hollow ataraxia

という長寿ゲームタイトル『Fate』シリーズの第2作になる。

 話すと長くなるので割愛するが、魔術師と使い魔の英霊=サーバントのコンビが争い願いをかなえる聖杯を求める第1作の続編であり、キャラ・世界観・サブエピソードを元にしている。

 

 聖杯戦争後、消えるはずのサーバントが現世に残った冬木の街で主人公の衛宮士郎とサーバント・セイバーや仲間たちの日々の食事を描く作品だ。

 

 主人公は原作で料理上手の設定で料理シーンも度々描かれている。そこがこのマンガの根幹となっている。仲間たちも彼を手伝ったり、時には自らキッチンに立って腕前を披露したり、和洋中を基本に幅広いジャンルのお家で作れるレシピをマンガで書いている。

 

 

 作者・監修者は元々原作ファンでストーリーやキャラクターに精通しているため、原作ファンにとって懐かしいシーンやキャラ同士の交流が料理をメインに上手くアレンジされた完成度は非常に高い。

 作者の繊細なタッチで描かれるキャラの表情は生死を懸けた戦いをしていたキャラには思えないほどの優しさと笑顔で満ちている

 

 

 二次創作だがメインの料理レシピも丁寧でわかりやすい見ているとお腹が減るし普段しない料理をしたくなる。なお実践は……

 8巻はレシピ付き限定版も発売されているほどだ。

 

 

 原作を知らなくても十分楽しめる。だがしかし原作を知っている人からすればあのキャラ達が幸せに暮らしている、ただそれだけで涙が滲む想いである。

 

 

 

 まだまだ続巻が期待できるのでお腹を空かせて待ちたい。