読んだら書くだけの存在

漫画や本を読んだ後の個人的感想の記録

47.『生徒会にも穴はある!』1巻 ただの優等生じゃない個性派メンツの生徒会コメディ

 漫画全体で学生が主人公もしくは舞台の作品ははたしていくつあるだろう?

 

 全ジャンルで考えても圧倒的に高校モノが多いのではないだろうか。部活、恋愛、そして生徒会。

 

 年齢はそこそこなので体格もほぼ大人と同じ、使えるお金も増えて精神的にもそれなりな成長度合い。けれどまだまだ子どもな最も中間に位置するのが高校生なのだ。創作に使いやすいのも納得である。

 

 

 

生徒会にも穴はある!(1) (週刊少年マガジンコミックス)

 

 部活ではないが生徒会は他の委員会と比べて圧倒的に題材作品が多い。多くは主人公達の部活等の目的達成を阻む対立組織として描かれやすい。生徒会が主人公だとコメディまたはラブコメの印象がある。

 最近だと『かぐや様は告らせたい』が有名か。

 

 

 だが今回の作品は『かぐや様』のように真面目な話など存在しない、ボケ多めな作品だ。

 むちまろ先生の『生徒会にも穴はある!』はまだ新しい作品で12月に2巻発売予定生徒会コメディである。

 

 主人公の男子高校生はある日教師から呼び出される。国語はピカ一だが他強化の成績特に理系が絶望的でこのままでは留年の危機。そこで内申点を上げるため生徒会に入れという。渋る主人公だが背に腹は代えられないと入った生徒会は何やら変なメンバーばかりで……

 

 タイトルや表紙の印象からなんとなく内容が透けて見えるが、その通りちょっぴりえっちな下ネタ多めマンガだ。たとえば生徒会長は真面目で人望もあるが実はむっつりで興味津々……といった感じで皆どこかおかしい。ツッコミは主人公。

 ちなみにタイトルはしっかり者のはずである生徒会メンバーにも弱点=穴はあるという意味だ。特にその他の深い意味はないと断っておく。

 

 似た構図に同じく講談社生徒会役員共があるが、あちらほど多種多様な下ネタが出るわけではないが代わりに直接的肌色成分があるのが本作の特徴だ。

 

 加えて絵が私好み各ヒロインが可愛い。毎度言っている気もするが、可愛いのだから仕方ない。可愛いの代替語が存在しないのが悪い。人感表現に優れていて見せ場の構図も見ごたえがある。

 

 各話のネタ自体もまだ1巻ということもあり目新しい展開ばかりで飽きない。クスっと笑えて次のページをめくる。掛け合いのテンポも心地よくキャラクターバランスも丁度いい。

 

 

 本作はこの先まだまだ巻を重ねていく作品となるだろう。

 

 半分は確信で半分は私の願望なのだが、間違いないと思う。